薬の情報とは?

第7回 薬の情報とは?

石巻薬剤師会 保険部副部長 高橋 康明/2017年2月17日(金)公開

今回は「薬の情報」についてお話ししてみます。これは患者さんにとって纊薬の本来の働き(薬理作用)褜薬の目的以外の働き(副作用)鍈薬の正しい使い方などについての〈お知らせ〉といった感じのものです。

たとえば、「この薬を飲んだ後、肌を日光にさらすと皮膚が腫れることがあります」「この薬は食前に飲まないと、充分な効果が得られません」「この薬は、今までにない新しい働きによって血圧をさげます」など薬を安全、有効に用いるための、色々な知識のことです。

このような情報は、薬での治療を成功させるために欠かせないものです。この情報が不充分、不確実だと、治療が上手くいかず、病気やけがが長引いたり、副作用で別な不具合をまねいたりすることになりかねません。薬の情報を集めるのも薬剤師の大切な仕事なのです。 では薬剤師はどのようにして情報を手に入れるのでしょうか?。基本的には、製品ごとに添付されている能書(添付文書)から、適応症、用法、用量、使用上の注意、管理作用、副作用、薬の飲み合わせなどがわかります。基本的情報は、新たなことが発表されるたびに、例えば、雑誌などに発表された副作用にかかわる国内外の学術論文、医師、薬剤師による学会などでの発表や製薬会社への報告が切っ掛けになり、次々追加改正されていきます。

これらの中には、特に注意を要するものとして厚生労働省から発行される「医薬品等安全性情報」に発表されたものもあります。近ごろでは、薬剤師が病棟内でも入院患者さんへの薬の効果、副作用、正しい使用法等を説明する病院が多くなっています。さらに医師と協力して薬の効きめや副作用もチェックしています。このような際にこれまでに知られていなかった新たな副作用等を見かけることもあります。

とにかく薬剤師は、あらゆる情報源から薬の情報を、それこそ、マニアックに情報を収集しなければならないのです。

薬剤師は、医師や入院患者さんと協力して情報を収集、提供することをはじめ、薬局などの窓口でも患者さんと直に接し、薬理作用、副作用、正しい使い方等について説明したり、相談にのったりする仕事をしています。

そのような訳で、薬剤師は医師や患者さんに対して、より正確、有益な薬の情報を提供するために、薬に関する多種多様な情報を収集し、事前にしっかり吟味、比較、評価しておかなければなりません。例えば、「この副作用において、過去に同様な報告が国内、国外において他にあったろうか?」「この副作用はどの程度のひどさだろうか?。また医師や患者さんへの情報提供は緊急を要するか?」などです。

薬剤師による薬の情報収集と比較、評価は、患者のみなさんがより安全で有効な薬による治療を受けるうえで、必要かつ有益なものと考えます。そして、薬剤師のこのような仕事をご理解していただいた上で、皆さんの身近の薬剤師の提供する情報をご自身のための情報として正しく利用して下さい。私どもも全力でそれに協力させていただきます。

single-short-story